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地震発生のメカニズム

 地球の半径はおよそ6,400キロメートルで、表面は十数枚のプレートと呼ばれる岩盤でおおわ れています。プレートには大陸プレートと海洋プレートがあり、海洋プレートは大陸プレートより堅固で重い岩盤のため、大陸プレートの下に潜り込んでいま す。このプレートはそれぞれ1年に数センチメートルずつ移動しています。
 地震は発生原因によって「プレート境界型」「プレート内型」「沈み込むプレート内型」「火山性型」などに分類されます。プレートの運動によって生じたひずみが蓄積され、そのエネルギーがある限界を超えて解放されたとき、地震が発生します。

プレート

地震を表す尺度と被害の大きさ

 地震を表す尺度には、地震の規模を表す「マグニチュード」と、揺れの大きさを表す「ガル」、そして「震度」があります。

マグニチュード(M)

 マグニチュードとは、地震により放出された地震のエネルギーの大きさを表す単位(M)です。この値は地震毎に定まるものであり、観測場所によって値が変わることはありません。

ガル(1gal=1cm/sec2)

 ガルとは、地震による地盤や建物等の揺れの大きさを表す加速度の単位(cm/sec2)で、建物等にどの程度の力が加わるかを示しています。

震度

 震度とは、観測点における地震の揺れの強さを簡単に表す尺度で、人間が揺れを感じる程度や家屋の揺れ方、被害の程度等を考慮して決定され、0(無感)から7(激震)までの10階級に分けられます。気象庁は全国の600地点で震度を観測しています。

震度・ガル
マグニチュード

新潟県中越沖地震について

 2007年7月16日、柏崎刈羽原子力発電所の沖合約16kmの地点で、マグニチュード6.8の地震(新潟県中越沖地震)が発生しまし た。この地震は柏崎市・刈羽村を始めとする近隣地域に大きな被害を及ぼし、発電所においても非常に大きな揺れを記録しました。その揺れは1号機の原子炉建 屋の基礎マット上で最大680Galという大きなものでした。

震度分布

震源

発震日時 2007年7月16日10時13分頃
震源位置 上中越沖 北緯37度33.4分 東経138度36.5分
深さ 17km
気象庁マグニチュード M=6.8
柏崎刈羽原子力発電所まで 震央距離:16km 震源距離:23km
震度 【震度6強】柏崎市、刈羽村、長岡市
【震度6弱】上越市、小千谷市、出雲崎町

各号機で観測された加速度の一覧

新設地震計
観測された最大加速度
  • 地震発生時に運転中であった3・4・7号機、そして起動中であった2号機の4基では、いずれも地震の大きな揺れを検知して自動停止装置が作動し、安全に停止しました。また、全7基とも今回の地震を通して「止める」「冷やす」「閉じ込める」という最も重要な安全機能は維持されました。
  • 地震後に実施された目視点検の結果、安全上重要な設備に損傷は見つかりませんでした。この他の新潟県中越沖地震時における発電所の状況、および現在の発電所の点検スケジュール等については以下のページをご参照ください。

新潟県中越沖地震に対する今後の対応について

  • 引き続き建物や設備の点検を実施します。
  • 新潟県中越沖地震で発電所の敷地に大きな揺れが発生した原因を明らかにします。
    発電所で観測された地震による揺れの記録の解析、海域も含めた地盤の調査を元に、揺れの大きさに影響を与えたと考えられる要因を詳細に検討し、今後、敷地周辺において発生する可能性がある地震による揺れの大きさを評価します。
  • 新潟県中越沖地震も含めて柏崎刈羽原子力発電所の付近で過去に発生した地震、および今後発生する可能性がある地震に対して、建物や設備の耐震性が十分であるかどうかを確認します。また必要に応じて補強を行い、耐震面での安全性を十分に確保します。
  • 地震が発生した時に迅速な対応を行うため、有事の際に対応・対策の陣頭指揮を執る執務室(緊急時対策室)を免震構造にします。