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原子力発電のしくみ

 現在、世界の原子力発電所は軽水炉が主流となっています。これは原子炉の中で燃料のウランを核分裂させ、その時発生する熱によって水を蒸気に変え、この蒸気の力でタービンを回し、発電機で電気を起こすというしくみです。
 軽水炉には、原子炉で直接蒸気を発生させる沸騰水型原子炉(BWR)と、原子炉でつくった高温高圧の水を蒸気発生器と呼ばれる熱交換器に導いて、ここで 蒸気を発生させる加圧水型原子炉(PWR)があります。東京電力ではこのうち、沸騰水型原子炉(BWR)を採用しています。

 原子炉圧力容器の中では蒸気の温度は280度ほどの高温になり、70〜80気圧という高い圧力が発生します。この高温高圧の蒸気で直接タービンを回し、同じ軸に取り付けられた発電機を回して電気を起こします。
 蒸気は「復水器」で海水によって冷やされると水に戻り、再び原子炉へ送られます。(蒸気と海水は別々の管路を通っていますので、直接触れたり混ざることはありません。)

原子力発電と火力発電の違い

 原子力発電も火力発電と同じく水を沸かして蒸気をつくり、その力でタービンを回して発電しています。違っているのは、火力発電のボイラーのかわりに原子炉で蒸気をつくっているところです。