Up | 自然選択のしくみ | 作成: 2019-04-23 更新: 2019-05-02 |
雑草の種Aに,目立つものと目立たないものがある。 除草においては,目立つもののみが引き抜かれる。 引き抜かれた後には,再びAが生える。 目立つものは,確率pで発生する。 除草は,年間n回行う。 このとき,目立つものの全体に対する比は,つぎのように推移する:
さらに,同類の個体数の減少は,同類の繁殖を困難にする。 こうして,目立つものは急速な減少のループに入って行き,ついに絶滅となる。 雑草Aは,目立たないものに完全に置き換わるわけである。 かように,進化は長い時間を要するというものではない。 比較的短時間でも起こり得るものである。 しかも,Aはこれで安定となったわけではない。 環境は変化する。 環境の変化は,Aのなかに新たな個体差を顕在化する。 そしてここから,「適者淘汰」の新たな行程が開始される。 以上は,<一つの種のなかの2類>でストーリーをつくったが,<生存場所を取り合う関係にある2種>についても同じことが言える。 ──この場合は,「種の絶滅」ストーリーとなる。 |