- 「遺伝子導入」
- 遺伝子断片の用意
- 作成:制限酵素 (D- endo- ヌクレアーゼ) で切断
リガーゼで接合
- 「制限酵素地図」
- 遺伝子バンク
- 遺伝子断片の注入
- <相同組み換え>のメカニズム(註1)によって,遺伝子内に収まる
- 「遺伝子ターゲティング」
- ZFN
- TALEN (TALE ヌクレアーゼ)
- CRISPR/Cas9 の登場で,旧態化(註2)
- 参考ウェブサイト
- 参考文献
- 小林雅一『ゲノム編集とは何か──「DNAのメス」クリスパーの衝撃』, 講談社現代新書, 2016.
- Knoepfler, P. (2016) : GMO Sapiens ── The life-changing science of designer babies. World Scientific Publishing
- 中山潤一[訳]『デザイナー・ベビー ──ゲノム編集によって迫られる選択』, 丸善出版, 2017.
- Doudna, J.A., Stemberg, S.H. (2017) : A crack in creation ── Gene editing and the unthinkable power to control evolution.
- Houghton Mifflin Harcourt
- 櫻井祐子[訳]『CRISPR──究極の遺伝子編集技術の発見』, 文藝春秋, 2017.
註1. 「<相同組み換え>のメカニズム」
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Doudna, J.A.『CRISPR──究極の遺伝子編集技術の発見』, p.49
ゲノム上の欠陥遺伝子を,実験室で構築した正常な遺伝子で置き換えたい場合,
まずどうにかして欠陥遺伝子を切り離して DNA 二本鎖を局所的に切断し,
そこに修復された遺伝子コピーを供給する。
細胞は切断を知ると,相同な染色体を探して損傷を修復しようとし,
そこで合成遺伝子をみつける。
要するに,細胞を欺いて自然な DNA 損傷が起こったと思わせ,そこへもう片方の染色体に見せかけた新しい DNA を供給し,それを使って切断部位を修復させるというわけだ。
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註2.「旧態化」
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小林雅一『ゲノム編集とは何か』, pp.154
従来の遺伝子組み換えでは、
- 「制限酵素によるDNAの切断」や「遺伝子導入」、あるいは「相同組み換え」や「伝統的な交配作業」など、複数のステップを組み合わせる必要がある。
- 各々のステップを見ても、たとえば「DNAを切るための制限酵素が、実はDNAを好きな場所で切ることができない」など厳しい制約を課せられている。
- 遺伝子組み換えの根幹である「相同組み換え」が、たとえばノックアウト・マウスのように「100万分の1」といった極めて低い確率でしか、狙った通りに起きない。
- 従来の遺伝子組み換えは、極めて汎用性に乏しい。
これらの問題や限界はノックアウト・マウスのみならず、「GMO (遺伝子組み換え作物)」や「バイオ医薬品」等、従来の遺伝子組み換えがカバーする全ての分野について言えるととなのである。
これが結果的に、開発期間の長期化や高コスト化を引き起こしていた。
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