Up 地球の化学進化 作成: 2018-10-10
更新: 2019-04-24


  • 無機物 → 有機物 ─ (分子システムの進化) → 生命

  • メカニズム :「自己組織化」「新陳代謝 (動的平衡)」「自己アジャスト」
    • 「自己組織化」の概念
        システム設計図は,存在しない。
        ボトムアップが,<行動するシステム>を現す。
        そしてその<行動するシステム>は,ボトムの条件からは全く予想できないものになる (「創発」)。
    • 「触媒セット・自己触媒ネットワーク」(S. Kauffman)
        われわれが複雑だと思っている生物の本質は,
         それほどややこしいものではない

        生命は生じようとしている
    • 「自己アジャスト」
      • <機能>には,器官を対応させるのではなく,ネットワークを対応させる。
        ノードの疾患による機能喪失に対しては,ネットワークの再調整を以て,機能復活を実現する。

  • 化学進化の舞台
    • スープ説
      • 熱水循環説
    • クレープ説
      • 表面代謝説


    MacFarland, 2016
  • 地球の地質の進化
    • 地質の6大元素
        O (47%), Si (28%), Al (8%), Fe, Ca, Mg
      この構成の理由:
        地殻にはケイ酸塩が多い。
        ケイ酸は負電荷の酸素原子 (O-) が多いので,中和用の正電荷がなければいけない。
        正電荷は金属の陽イオンが提供し,ケイ酸塩なら Al, Fe, Mg, Ca の陽イオンを使うため,そこで6大元素が出揃う。
    • 酸化物,硫化物,ハロゲン化物 → 鉱物の種類を増やす
  • 生命も岩の成分から生まれ,死ねば大地に帰るので,生命と岩の成分には重複が多い。

  • 複製システムの出現

  • 参考Webサイト
  • 参考文献
    • MacFarland, Benjamin (2016) :
        A World from Dust : How the Periodic Table Shaped Life
          Oxford University Press. 2016.
        渡辺正[訳]『星屑から生まれた世界──進化と元素をめぐる生命38億年史』, 化学同人, 2017.