宇宙天気予報センター「磁気圏」から引用:
お茶処やまと屋「物理 電磁気12 電流が作る磁場」から引用:
- 磁気嵐
|
上出洋介 (2011), p.306
磁気嵐の基本的な表れは, 磁気圏内に環状電流が発達しその西向き電流が地球上で地磁気水平成分を減らすことである。
|
|
宇宙天気予報センター「磁気圏」から引用:
宇宙天気予報センター「磁気圏」から引用:
Wikipedia「磁気圏」から引用:
|
鎌田浩毅 (2017), pp.180-183
太陽からは非常に高温で電離した粒子が地球に降りそそいでおり、「太陽風」と呼ばれています。
太陽の表面は「コロナ」と呼ばれる摂氏100万度ものきわめて高温の大気で覆われています。
コロナはときどき爆発的に膨張し、陽子と電子の粒子からなる「プラズマ」が太陽の外へ飛び出て地球まで達します。
これが太陽風の正体です。
太陽から秒速数百キロメートルという高速で放出される粒子は、生物にきわめて有害で、直接浴びれば細胞が死んでしまいます。
というのは、この宇宙線には細胞内のDNAを破壊してしまう力があるからです。
ある時代まで、地球上には大量の太陽風が吹きつけており、生物は、陸上はおろか浅海でも生存できませんでした。
こうした環境が、27億年前の磁場の誕生で、劇的に変わったのです。
生命を守る磁気バリアは、太陽からやってくる有害な放射線も遮ります。
すなわち、強い磁場が太陽風の進路を曲げるため、そのおかげで生物に有害なプラズマがほとんど地上に届かなくなったのです。
‥‥
磁場の誕生で地球環境が劇的に変わり、27億年前からシアノバクテリアが活発に増殖しはじめました。
生物が暗い深海から、栄養分の豊富な浅海へと進出を始めたのです。
|
|
- 地磁気誕生の仮説
|
鎌田浩毅 (2017), pp.176-178
地球に磁場が誕生したのは、いまから27億年ほど前でした。
これはアフリカや南米など非常に古い時代にできた大陸にある岩石を調べてわかったことです。
‥‥
[ダイナモ理論]
核を厚く覆うマントルは、深さ670キロメートル付近で、下部マントルと上部マントルに分かれます。
どちらもケイ素 (シリコン) が主体の岩石ですが、上部マントルは下部マントルよりも密度の小さい物質です。
これらの密度が異なるマントルは、約27億年前に巨大な対流を始めました。
「マントルオーバーターン」と呼ばれる現象です。
沈み込み帯から供給されたプレートの残骸が、あるとき下部マントルの底部まで沈んでいきました。
そしてコールドプルームとホットプルームが発生したことによって、マントル全体を巻き込む巨大な対流が始まったのです。
この結果、外核内部でも液体金属が対流を開始し、地磁気が誕生したと考えられています。
|
|
- 引用/参考文献
- 上出洋介 (2011) : 磁気嵐 Geomagnetic Storms
所収 : 柴田一成・上出洋介 [編著] :『総説 宇宙天気』, 京都大学学術出版会, 2011, pp.297-327.
- 鎌田浩毅 (2017) :『地学ノススメ──「日本列島のいま」を知るために』(ブルーバックス), 講談社, 2017.
- 引用/参考ウェブサイト
|