Up 正午の定義 作成: 2020-09-03
更新: 2020-10-26


    「正午」は,太陽を用いて決める。
    即ち,太陽と「正対」する時を「正午」と決める。

    「正対」は,地球の中心を通って太陽に向かう軸を以て決める。
    この軸を,s軸と呼ぶことにする( 太陽の方向)。

    「正午」の決め方は,つぎの2通りが相並ぶ:
    1. 公転軸系:
        <公転軸とs軸が張る面>による地球の断面の周を「正午線」と定め,地上の点Pが正午線にある時をPの正午とする。
        ここで,地球の中心を通って公転面と垂直な軸を, 「公転軸」と呼ぶ。
    2. 自転軸系:
        <自転軸とs軸が張る面>による地球の断面の周を「正午線」と定め,地上の点Pが正午線にある時をPの正午とする。

    「子午線」は,後者の「正午線」のことである。
    「子午線」で正午を定めることは,南中で正午を定めるということである。


    公転軸系の正午と自転軸系の正午 (南中) は,一致しない:



    公転軸系正午は,1日の長さ──正午からつぎの正午までの時間──が一定である。
    なぜなら,公転角度の増分には,公転軸系正午線の経度の増分が同じ大きさで対応するからである。


    一方,自転軸系正午 (南中) は,1日の長さが公転軌道上の位置によって変化する。
    しかし,われわれが生活で用いている「正午」は,自転軸系正午を採用している。
    公転軸系正午だと,正午と南中の時間差が公転軌道上の位置によって大きく変化し,「日中」の感覚と合わなくなるからである。
    ただし,1日の長さが変化するのは困るので,「太陽1周に365.24‥‥日」から1日の長さを平均で出す:
        1日 = 公転角度 360 ÷ 365.24‥‥
    そして,この1日の真ん中を「正午」にする。
    この方法を,「平均太陽時」と呼ぶ。


    本論考は,公転軸系正午の方を単に「正午」と呼んで,南中に対置する。
    理由は,本論考は「日と年の数理」をシンプルに立てようとするものであり,この場合公転軸系正午が「正午」の理にかなうからである。
    そして,「秋の日は釣瓶落し」のように,季節によって日出の時刻の変化と日入の時刻の変化が不均一になるといったことが,一目瞭然で理解されるものになるからである。