ニュートン力学の「万有引力の法則」,電磁気学の「クーロンの法則」は,「力が距離の 2 乗に反比例」の形式になっている。
──この形式の法則を「逆2乗の法則」と呼ぶ。
逆2乗の法則は,力を「一瞬の遠隔作用」のようにイメージさせる。
そこで,「一瞬の遠隔作用って,あり?」となる。
「一瞬の遠隔作用」は不合理に思えるので,力を「直接作用」にしようという考えに進む。
そして,「場」の概念の導入となる。
「直接作用」するものとして,「場」を立てるのである。
場は,力ベクトル場である
空間を,「各点が,そこに置かれた物がこれの大きさに応じた一定の力を受けるようになっている」と見る。
「万有引力の法則」だと,場は「重力場」であり,場所xに単位質量を置いたときにそれが受ける力が「場所xにおける力ベクトル」である。
「クーロンの法則」だと,場は「電場」であり,場所xに単位電荷を置いたときにそれが受ける力が「xにおける力ベクトル」である。
しかし,「一瞬の遠隔作用」の問題は,依然鎮まってはいない。
実際,「一瞬の遠隔作用」の問題は,「力」から「場」に移されたのである。
場は,つぎのように考えることになるものである:
物の所動は,場の変動になる。
さて,ある物の所動による場の変動は,遠くの物に対して「一瞬の遠隔作用」なのか?
「一瞬の遠隔作用」を却けるために,「場の変動は一定の速さを以て伝わる」というふうに考える。
この考えは,理論化できるのか?
これをしたのが,「一般相対性理論」である。
即ち,電場の変化は,光速で伝わる。
重力場の変化は,光速で伝わる。
「伝わる」の形態は,「波」である。
そこで特に,「<重力波──速度は光速>が存在しなくてはならない」となるわけである。
参考サイト
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