Up 「量子力学」は,力学ではなく現象学 作成: 2020-01-11
更新: 2020-01-11


    量子力学のテクストは,量子力学に「古典力学」を対立させる。
    量子力学は古典力学では歯が立たないところをやる力学である,という説明をする。

    しかし,「古典力学」と「量子力学」の対立は,二つのタイプの力学の対立ではなく,力学と現象学の対立である。
    力学では歯が立たないので,現象学でやることにする。
    この現象学が「量子力学」というわけである。

    力学は,粒の力学である。
    ところで物理現象は,粒の群集の現象である。
    群集の現象は,複雑過ぎて,たいてい力学の力の及ばないところになる。
    そういうところは,力学のスタンスはあきらめて,現象学のスタンスで臨むということになる。

    群集の現象は,端的に「波」である。
    かくして量子力学は,波の現象学の趣きになる。