Up 太陽定数 作成: 2023-05-15
更新: 2023-05-15


    地球の大気圏の上端で,太陽放射 (電磁波) を観測する。
    放射線に対して垂直な面をとり,これの単位面積 \( (m^2) \) を単位時間 (秒) に通過する放射線のエネルギーを測る。(太陽放射のスペクトルを測定し,スペクトルのグラフから放射線のエネルギーの積分計算をする。)
    これは,約 \( 1.37 \times 10^3\ Joule \) になる
    これを,「太陽定数」と呼ぶ。

    太陽放射で大気圏上端面全体が単位時間に受けるエネルギーは,太陽定数に地球の断面積を掛けたものに等しい。
    地球の半径 \( R \) は,
      \[ 2 \pi\ R = 4 \times 10^7 (m)\ \Longrightarrow\ R = \frac{ 2 \times 10^7 }{ \pi }\ (m) \]
    地球の断面積 \( S \) は
      \[ S = \pi\ R^2 = \frac{ 4 \times 10^{14} }{ \pi } (m^2) \]
    よって,太陽放射から大気圏上端面全体が受けるエネルギーは
      \[ ( 1.37 \times 10^3 ) \times S \\ = ( 1.37 \times 10^3 ) \times \frac{ 4 \times 10^{14} }{ \pi }\ = 1.74 \times 10^{17}\ (Joule) \]

    また,これを大気圏上端面の単位面積 \( (m^2) \) あたりに換算すると,表面積は断面積の4倍なので,
      \[ ( ( 1.37 \times 10^3 ) \times S ) / ( 4 \times S ) \\ \approx 340 (Joule) \]