蕁麻疹には血液、血管、皮膚、ヒスタミンが関わっています。
ヒスタミンとは、炭素、水素、窒素でできている「活性アミン」と呼ばれる物質です。
このヒスタミンは脳の中にも存在し、目を覚ましている状態を維持することや記憶力に関わる神経伝達を担っており、食欲を抑制する働きもあります。
したがって、抗ヒスタミン薬を飲むと眠くなって注意散漫になったり、食欲が増加したりすることが知られています。
身体をめぐる血管には血液が流れていますが、この血液は酵素を運ぶ赤血球と免疫・アレルギーに関わる白血球、そして血漿という液体からできています。
蕁麻疹を発症した場合、白血球の一種である「マストセル(mastcell)」と呼ばれる肥満細胞が注目されます。
肥満といっても太ることの肥満とは無関係で、アレルギーを起こすヒスタミンやロイコトリエンなどの原因物質を細胞が抱え込んでいる様子からそう呼ばれています。
このマストセルが、体温が変動したり、ひっかいたりする刺激を受けて、抱え込んでいる物質を血液中に放出することで、かゆみや腫れが起こります。
その部位の血管は、管状の一部が、風船のように膨らんでしまいます。
膨らんだことにより血管の壁のすき間から血漿が漏出し皮膚を押し上げるために、盛り上がった状態になります。
また、拡がった分だけ血流量が増えるため、皮膚が赤くなるのです。
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