Up 衰弱死──<体の自壊> : 要旨 作成: 2019-07-03
更新: 2019-07-03


    組織の成長は,拡大と精密化である。
    大きくなり精密化することは,新陳代謝が難しくなることであり,環境変化への適応が難しくなることである。
    <成長>は,<体制疲労>のステージに移行する。
    組織は,体制疲労で死ぬ。
    どんな組織も,死が定めである。

    生物にはまた,自壊がプログラムされている。
    生物は繁殖を自己目的化した存在であり,盛りを過ぎた生は無意味である。
    盛りを過ぎたら速やかに壊れて死ぬことは,生物の含意である。

    カラダの自壊ダイナミクス──上の2つ──による死を,「衰弱死」という。


    「衰弱」は,他から助けられないと生きられない状態である。
    衰弱期間が長ければ,衰弱死するより前に,餓死とか他の生き物の餌食になるとかで死ぬことになる。
    したがって,衰弱死を得られる生物は社会性生物である。
    人はこの場合になる。

    しかし,社会性生物においても,純粋な「衰弱死」は存在しないと見るべきである。
    衰弱の内容には免疫力低下があり,免疫力が低下したカラダはたちまち寄生性生物の餌食になる。
    「衰弱死」は,せいぜい人間がつくる無菌室の中にしかないというわけである。