Up 幻想学 : 要旨 作成: 2018-10-12
更新: 2018-10-12


    幻想を理解しようとする営みは,学問である。
    これを「幻想学」と呼んでおく。

    幻想学は,幻想の正体を暴く作業である。
    即ち,幻想解体学である。


    幻想学は,哲学ではない。
    哲学ではあり得ない。
    実際,幻想を扱うことは,人/生物の<世界>を扱うことである。
    ここで,人/生物が<生きる>において所与 (「自然」) から独自に構築するものが「世界」である。
    よって,幻想学の対象は,人/生物の総体に亘り,「自然」に亘る。
    行うことは,科学である。

      哲学は,自閉である。
      己から出発し,己の中で終始する。
      哲学は,「科学せずとも存在は語れる」を立場とする。
      このようなのを「夜郎自大」という。


    幻想学は,人が大事にしている幻想を無にするものになる。
    人を(おもんぱか)る者は,幻想学に入れない。
    幻想学に入る者は,ニヒリズムを構えとする。

    幻想学は,人/生物の学全般のいわば総括である。
    これの企図は,「大風呂敷を広げる」になる。
    そこで,基本的な枠組の押さえが,肝要になる。
    これは,「方法論」ということになる。