Up 「虚無」幻想 作成: 2018-09-22
更新: 2018-11-06


    ひとは<生きる>を,<意味・価値・目的を重んじる>という形につくる。
    意味・価値・目的を立て,<意味・価値・目的を重んじる>を立てることは,共同体幻想である。

    意味・価値・目的は,作為である。
    そこで<生きる>は,意味・価値・目的がルールのゲームである。

    自分の<生きる>がゲームであることを見るのは,虚しい。
    そこで,ひとは,<抑圧>という無意識の機序を以て,意味・価値・目的が作為であることを見ないようにする。
    これが「社会的振る舞い」である。


    幻想は,挫折する。
    実際,虚構は挫折へ導くのが道理である。
    挫折した者は,幻想に対し「斜に構える」をポーズする。

    この者は,幻想を「虚無」に解釈していることになる。
    この「虚無」は,また一つの疎外幻想である。


    幻想は,機能している。
    機能しているからこそ,存在している。
    幻想は,あるべくしてある。
    幻想の存在身分は,「虚無」ではない。