Up 難民・窮民文化 作成: 2018-10-02
更新: 2018-10-02


    「日本人」括りの虚妄を直接示すものとして,境界文化の存在を挙げた。
    さらに「日本文化」括りになると,この括りの虚妄を示すものに,難民・窮民文化も加わってくる。

    難民・窮民は,つねに発生する。
    生きることは,生存競争だからである。
    競争に負けた者,競争からドロップアウトした者は,難民・窮民になる。

    難民・窮民は,生存競争に残った者とは違う場所に住み,違う生業を編み出す。
    そこで自ずと独特な文化を現すことになる。

    「難民・窮民」は,その特徴的タイプが時代によって変わってくる。
    即ち,「古代」では,耕作定住生活圏の拡大によって生活の場を失う狩猟採集生活者が,特徴的なタイプになる。
    そして,「中世」は世の動乱からの難民,「近世」は飢餓窮民,「現代」は「ホームレス」(註),といったぐあいである。

      註.  参考文献:
      坂口恭平『TOKYO 0円ハウス 0円生活』
         大和書房, 2008 (河出書房新社 (河出文庫), 2011)