Up 自由 freedom 作成: 2018-08-21
更新: 2018-08-21


    個は,「共同体幻想からの自由」を想う。
    ──共同体幻想による個の疎外は,文学作品の根柢主題である。

    「共同体幻想からの自由」は,社会的ムーブメントになることはふつうは無い。
    この自由はいわば贅沢な自由ということになるからである。
    困窮からの自由が先決問題として現前している──何を甘っちょろいことを!」となるわけである。

    「共同体幻想からの自由」が社会的ムーブメントになるのは,一風変わった時代ということになる。
    それが実際に起こったことがある。
    ヒッピー・ムーブメントである。


    このムーブメントはどんなことになったか。
    ヒッピーは,「自由」をパフォーマンスしようとする。
    「自由」のパフォーマンスを創作する。
    しかし自由は,様式が無いことを以て自由である。
    「自由」をパフォーマンスするというのは,論理矛楯である。

    実際,ヒッピーは,己の様式に縛られる者になる。
    「自由」を求めて,己を不自由にしてしまう。

    かくして,ヒッピー・ムーブメントは,一時のファッションで終わりとなる。