Up 「エネルギー変換」 作成: 2015-03-11
更新: 2015-03-13


    多くの生体分子機械は,「ATP → ADP +エネルギー」のエネルギーにより動作する。
    このことは,つぎのステージを含意する:
    1. ATP を結合し,分解産物を放出する
    2. 分子の形態・特性 (傾向性) を変える──この変化が,分子機械としての仕事を現わす

    さて,この機構は?

  • ATP (アデノシン3リン酸) の加水分解により生じるエネルギーは,生物共通のエネルギー源。

  • ATP 合成
    • ATP 合成酵素
        実在するモーターのような軸回転運動をする

  • ATP の加水分解により生じるエネルギーを運動エネルギーに変換 (「分子モーター」)
      「運動」の内容は,タンパク質のコンフォメーション変化。
    • ミオシン/アクチン
        ミオシンが,アクチンフィラメントの上を直線運動 (物質輸送──筋肉の収縮運動の元となる)
    • キネシン/微小管
        微小管の上を,2本足でトコトコと歩いて物質を運ぶ (細胞内での物質輸送を担う)
    • ダイニン/微小管
        微小管の上を直線運動
        軸糸ダイニン,鞭毛ダイニン
        細胞質ダイニン(細胞内での物質輸送を担う)
    • シャペロニン
    • DNA上を進むリニアモーター
        DNA合成酵素,DNAヘリカーゼ (DNA二重らせんをほどく),RNA合成酵素