Up 「資本論」 作成: 2013-12-29
更新: 2014-01-02


    「マルクス経済学」は,『資本論』の内容のことである。
    しかし,『資本論』の内容は,「経済学」のイメージからは大きく外れるものである。

    実際,『資本論』の内容は,基本,「商品の交換」から「価値」を構成する論である。
    そしてこれは,「集合」ベースの構成主義の数学のやり方と近い。
    特に,『資本論』は「価値の規範学」といってよいものである。

    『資本論』の「価値の規範学」は,開始早々,リアルからまったくかけ離れたものになる。
    推論の理として,その後は空論に次ぐ空論の様相を加速度的に濃くしていく。
    実際,『資本論』のいちばんの力点は,「商品」としての「労働」の特殊性から「剰余価値」を導出する論にあるが,このあたりになると,もはやロジックを接げないふうになる。 以降は,レトリックに騙されて読み進むのみである。

    こういうわけで,『資本論』は,上に述べたように,「商品の交換」から「価値」を構成する論と言い切ってよいのである。(この捉えで,後は見限るというふうになる。)