Up 「矛盾・止揚」 作成: 2013-12-29
更新: 2014-01-03


    マルクス主義は,「疎外」に「矛盾・止揚」の「矛盾」を重ね,「矛盾・止揚」の「止揚」に「解放」を重ねる。
    実際,マルクス主義は,「矛盾・止揚」で物事の遷移を解釈する。

    「矛盾・止揚」は,クセのある見方である。
    例えば,「生態系」の遷移を論じるときの「攪乱・均衡」は,「矛盾・止揚」に相等するものであるが,「矛盾・止揚」は用いない。 端的に, 「攪乱・均衡」は「矛盾・止揚」ではないからである。
    実際,「生態系」の遷移は「繰り返し」がふつうのパターンになるが,「攪乱・均衡」は「繰り返し」を説明する。 これに対し,「矛盾・止揚」は,一方向の「進歩」を説明しようとするものである。

    そして「生態系」の思想だと,「矛盾」はつぎのように言うところである:
        《個は,支配され同時に自由》
    ちなみに,ヘーゲルの「矛盾」は,「理念(内容)とその現象(形式)の対立」である。 これに「支配され同時に自由」をあてはめるならば,「形式」が「支配され」の側,そして「内容」が「自由」の側になる。