Up 「科学による哲学の終焉」の標榜 作成: 2013-12-29
更新: 2014-01-05


    「唯物論」は,自身を科学の立場であるとする。
    科学主義を以て「哲学」に終止符を打とうとする。

    しかし,この科学主義の意味は,「実証主義」ではない。
    「構成主義」である。
    実際,唯物論は,「集合」ベースの構成主義の数学に似ている。
    見掛け,規範学になる。

    規範学は,とことんお膳立をして,はじめてスタートできる。
    規範学にするためのお膳立てがある。
    その「お膳立」とは,多くのことを「見ないことにする・捨てることにする」である。

    「唯物論」の科学主義の標榜では,自身の「規範学」の仕組みが認識されていない。
    この意味で,「唯物論」は,「科学」を思考停止した科学主義,科学がわかっていない科学主義になっている。

    そして,そもそも,「わたし」の存在の不思議:
      このわたし──ある時この世に現れ,そしてやがて死んでこの世からいなくなるこのわたし──は,どうして出現するのか?
    を不思議にしていない者,この不思議を不思議でなくすることのできない者は,「哲学」に終止符を打つ資格はない。 なぜなら,哲学がこの問題を負うものになってきたからである。