Up 言語レベル:要旨 作成: 2014-09-09
更新: 2014-09-20


    存在は「系─個」の構造をとる。
    系に対して個は「ミクロ」であり,個に対して系はマクロである。
    存在が「系─個」の構造をとるとは,存在が「マクロ・ミクロ」二重性だということである。

    一般に存在論は,「その存在論に対応する言語論」という形で,言語論を定める。
    存在の「マクロ・ミクロ」二重性に対応して,存在の記述は「マクロ・ミクロ」二重性になる。
    「系−個」存在論の定める言語論は,「マクロ記述・ミクロ記述」の言語レベルの違いを立てるものである。

    ミクロ記述は,意図的 (確信犯的) に実体論を行う。
    マクロ記述は,現象論──形(かたち)論──を行う。

    ミクロは,マクロに延長しない。
    特に,ミクロの記述は,マクロにつながらない。
    「延長」でないのは,複雑系科学の言い方を用いれば,「創発」が入ってくるからである。
    「創発」は,記述できない (捉えられない)。