Up 逆転 作成: 2019-07-18
更新: 2019-07-18


    生態系は,内外のダイナミクスによって,頻繁に攪乱される。
    この攪乱を「災害」と呼ぶ者は,既存を享受してきた者である。
    「安定」「平和」とは,上位下位の関係が固定されている様である。

    災害は,上下関係の破壊である。
    これにより,上位者で落ちぶれる者があり,劣位者でのし上がる者がある。

    生物の歴史は,災害の歴史である。
    ヒト種は,災害をその都度くぐり抜けて,いまがあることになる。
    いまを「繁栄」と呼ぶなら,「災害」とは「好都合」のことである。

    生態学は,生態系を壊す事象を「撹乱」と呼び,「災害」とは呼ばない。
    この事象が不都合になる者がいる一方で,好都合とする者がいるからである。
    科学は公平でなければならぬというわけである。