Up 「空は青い」 作成: 2019-07-30
更新: 2019-07-30


    (1) 水が透明で深い湖は,青い
    水に入った光は,水中で乱反射する。
    そして水中から外に返ってきた光が,目に届く。
    この光の色が,水の色である。

    水中の光は,波長の長いものほど吸収されやすい。
    したがって,外に返ってきた光は,水中での滞在時間が長いものほど波長の短いものになる。
    これは,水中での滞在時間が長いものほど青味がかるということである。

    水中に長く留まる光は,水が深いほど多くなる。
    これは,水が深いほど青色が濃くなるということである。

    ただし,以上は透明な水の場合である。
    透明でないとは,「不純物」としていろいろな物が混じっているということである。
    このとき,水の中から出て目に届く光は,浅いところではね返される分が (透明な場合と比較して) 多くなり,青味が薄くなる。
    そしてこれに不純物の色が加わる。


    (2) 凍える夕闇の雪原は,青い
    雪原に注がれる日光は,雪中で乱反射する。
    そして雪中から外に返ってきた光が,目に届く。
    この光の色が,雪原の色である。

    雪中の光は,波長の長いものほど吸収されやすい。
    したがって,外に返ってきた光は,雪中での滞在時間が長いものほど波長の短いものになる。
    これは,雪中での滞在時間が長いものほど青味がかるということである。

    雪中での滞在時間の長短は,雪の締まり具合──特に,表層部分の締まり具合──で違ってくる。
    締まっているほど,深くまで進んで返ってくる光が多くなる。
    これは,締まっているほど青色が濃くなるということである。

    「凍える夕闇の雪原」は,表層部分が締まっていることを意味する。
    よって,「凍える夕闇の雪原は青い」となる。


    (3) 空は青い
    空は青い。
    ただし,青いのは太陽から外れた部分である。
    その青い光は,太陽のある方向とは別の方向から目に届いている。
    太陽がもとである筈の光が太陽のある方向とは別の方向から目に届くのは,それが乱反射してきた光だからである。

    太陽の光を乱反射させているものは,空中の微粒子である。
    このとき,波長の短い光ほど,乱反射されやすい。
    これは,波長の短い光ほど,太陽のある方向とは別の方向から目に届く光になるということである。
    こうして,「空は青い」となる。


    しかし,上のロジックだと「青」は「紫」になるはずである。
    実際は,紫でなくて青になる。
    上の三様の場合で,こうなる。
    これの説明は?
    つぎの2通りが考えられる:
    1. 光が目に届く方向を限定すると,散乱しやすい光ほど含まれる割合が小さい。
    2. 視覚の特徴──《青に紫が負ける》