Up ダイナミクス階層 作成: 2019-07-08
更新: 2019-07-08


    存在は,《系=個》の階層構造を成している。
    この階層構造には,力──存在をつないで上位存在をつくらせる力──の階層が対応する。
    スケールが変わると力の内容が変わるというわけである。
    このことを古来「量から質への転化」と呼んできた。


    4つの力」だの「宇宙を支配するたった1つの数式」だのと唱えている者は,これがわからない者である。
    「支配」とは言い換えると「説明」であるが,存在は下位層の存在によっては支配/説明されない。
    即ち,存在は下位層の存在にとって「偶然」になる。
    「偶然」は,まさしく偶然である。
    「確率事象」ではない──そんな生やさしいものではない。

      「確率事象」は,存在の二つの階層に跨がるはなしではない。
      同じ層のはなしである。
      よくよく吟味すべし。

    思想/哲学/科学する者は,つぎの2タイプになる:
      前期ウィトゲンシュタイン (プラトニスト)
      後期ウィトゲンシュタイン (プラグマティスト)
    西欧文化は,前者を主流にしてきた。
    いまは潮目の変化の時代である。
    それは,データ処理技術の進歩により,やっと「複雑」を科学できるようになってきたためである。