Up 系統の形:<発散かつ収束> 作成: 2019-07-13
更新: 2019-07-13


    系統は,「系統樹」がこれの絵になる。
    現前 presence は,生きている枝の先端部分である。

    重宝するものは,同時にミスリードするものである。
    系統樹を重宝するときは,併せてこれのミスリーディングなところをわかっている必要がある。

    樹木の枝には,死んだ枝がある。
    系統樹では,「絶滅した系統」をこれに対応させることになる。
    ただし存在に「死」は無い。解体するだけである。

    系統樹の絵は,存在溯行が収束過程であるように思わせる。
    この場合,枝の溯行では枝が太くなっていくことを見るべし。
    さらに,幹の下には根が広がっていることを見るべし。

    実際,系統の形は,降る方向でも溯る方向でも,<発散かつ収束>である。
    即ち,降る方向では,
      発散:分枝
      収束:絶滅 (解体)
    そして溯る方向では,
      発散:一つの存在は,無数の祖先をもつ
      収束:二つの存在は,共通祖先をもつ

    ここで,「一つの存在は,無数の祖先をもつ」のイメージ:
      《一つの川は,無数の水源をもつ》
      (水源は上空にもあることに注意せよ)
    「二つの存在は,共通祖先をもつ」のイメージ
      《二つの川は,共通の水源をもつ》


    存在溯行は,どこまで行くのか。
    もし宇宙の始源というものがあるなら,これに至ることになる。
    そしてこの場合,存在はみな同年齢であり,宇宙の年齢である。

      生後2か月の赤ん坊は,宇宙年齢である。
      築40年の家は,宇宙年齢である。
      いずれも,宇宙年齢の経験値の現出である。