Up イデア論 作成: 2017-09-24
更新: 2019-05-31


    「存在」は,「同じが色々に現れる」というふうになる。
    そこで,<同じ>を「イデア」と定め,これを「存在」の本物と定める。
    そして,これの現れを本物の仮象とする。

    イデアとその現象の関係は,1対多である。
    イデア論はここで,ことばをイデアの直接の写しと見る。
    実際,ことばとこれの使用 (現象) は1対多であるから,イデアと現象の関係の1対多と符合する。

    「イデア」の概念は,「真理」と重なっている。
    イデアがいろいろに現象するということは,「騙される」があるということになるからである。
    そこで,直接「イデア」を捉えることが,「真理」を捉えるという意味になる。
    ところで,イデアはことばに写されている。
    したがって,ことばをしっかりもっていれば,真理の側にいることになる。
    逆に,真理の側にいないのは,ことば使い (ロゴス λόγος) ができていないからだということになる。