Up 我・人間中心の解決 作成: 2019-07-27
更新: 2019-07-27


    西洋哲学は,我・人間の地平が世界である。
    我中心,人間中心である。

    これは,我・人間への自閉である。
    この自閉の解決は?
    ここに,存在論たる科学の出番となる。


    存在論の核心は,「存在の階層」と「存在の進化」の考えである。
    存在論が自閉破壊になるのは,この二つがまさに自閉破壊の形になるからである。
    我・人間は,存在階層の中に埋没・消失し,存在進化の中に埋没・消失する。


    我・人間中心の世界観は,人間神の宗教と相応じる。
    我・人間中心の世界観は,人間神の宗教をつくる。
    人間神宗教を素地にする者は,我・人間中心の世界観になる。
    西洋哲学は,キリスト教を素地にしている。

    我・人間中心世界観の否定は,人間神宗教の否定である。
    かくして,科学の進歩には教会からの弾圧がつきものになる。

    「教会の弾圧」は,西洋の中世の話に限るのではない。
    我・人間中心の世界観を立てるところは,みなこうなる。
    人文科学は,今日でもたぶんにこうである。
    派閥の存在が,その証左である。
    即ち,非主流に収まる者は,冷や飯を食わされないよう,集まって対抗しようとする。 これが宗教の分派の意味であり,学界の派閥の意味である。