Up 「自由」 作成: 2020-02-23
更新: 2020-02-23


    「自由」は,不自由を意識することから,反照的にその概念がもてるというものである。
    即ち,不自由を意識することがないうちは,「自由」のことばで何を言いたいのかわからない。

    不自由の内容は,
      周りに自分を合わせることを,自ら強いてしまう
      周りが自分に対し,周りと同じにせよと強いてくる
    である。

    <周りに合わせる>は,社会生活の中では常のことなので,ひとはこれを習い性にしていく。
    よって,たいていは不自由から免れている。
    そして少数派として,不自由な者たちがいる。


    不自由な者にとって「自由」とは,「周りに自分を合わせなくてよい」である。
    翻って,周りに自分を合わせなくてよくなることが,「自由獲得」である。

    「自由獲得」の方法は,ロジックとして,つぎの3通りになる:
    1. 周りを抹殺する
    2. 自閉する
    3. 「精神の相対性」を立て,周りにこれを認めさせる
    そしてこのうちで生産的なのは,3番目の相対主義──マルチカルチャー主義──である。

    世の中には,「表現者」と称されるタイプの者が色々いる。
    彼らは「相対主義を実践している者」という位置づけになる。