本論考は,二つの別の主題を扱っている。
それぞれ,「全体主義」「精神革命主義者」と題した。
「全体主義」は,つぎの論考である:
- 人の<生きる>は,<人の系で生きる>である。
この生き方に弱る者は,自分を保とうとして「精神」を立てる。
人の系には,色々な精神主義がある。
- 人の系は,<一つの精神主義的なイデオロギーに員全体が付和雷同する>が起こる。
これは,全体主義になる。
- 個は多様であるから,全体主義は<外れ者>を生む。
この者は,自分を守ろうとする。
行動では,反抗・隠遁・偽装・自己欺瞞。
思想では,自由主義を立てる。
「精神革命主義者」は,つぎの論考である:
- 人の系は,精神主義的な革命イデオロギーが色々現れる。
- イデオロギーが立てる革命は,ことばに過ぎない。
即ち,「ひとの革命的実践がこれを成し遂げる」とはならないものである。
したがって,このイデオロギーを実践しようとする者──革命屋──は,自滅することになる。
- 革命屋には自負心タイプと真面目タイプがあり,この2タイプに応じて革命屋の自滅も2様になる。
自負心タイプは孤立が最終相で,真面目タイプは挫折が最終相。
この二つの主題は,実際のところ,つながっていない。
端的に,別個のものである。
一つの論考に別個の2つを並べることになったのは,成り行きである。
即ち,本論考はつぎのように増殖した:
『シュールレアリズム宣言』
→ 革命屋
→「人民革命」の全体主義
→ 反パルタイ
→ 反抗
→ 精神主義,全体主義,自由主義
実際,本論考の最初の題は『革命屋自滅の公式』であり,『精神主義のしくみ』の題は後になってつけたものである。
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