Up | 習慣に違和感 → 自意識 | 作成: 2013-03-14 更新: 2013-03-15 |
「自意識」とは,《他ならぬ自分》の意識である。 卑近には,思考・行動において他とは同じでないことを現すふうになる自分──《他とは違う自分》──の意識である。 ひとは,自意識をもたねばならないようにできている。 即ち,自意識をもたねば生きられないというふうになっている。 翻って,<生きる>には,<自意識をもてるようにする仕方を有していて,これを行っている>が含意される。 「吉本隆明」の自意識が対する「他」は,習慣 (社会) である。 習慣に従順であり,そして習慣への従順を当然のこととして周りに強いてくる者たちが,「他」である。 この自意識のもとは,習慣に対する違和感である。 習慣に対する違和感が,《自分は習慣に抗う──自分の他は,習慣に従順な者たちである──自分は他とは違う》が形の自意識に進む。 これが「吉本隆明」である。 |