Up チシマザクラ 作成: 2009-10-02
更新: 2012-07-14


分類: 被子植物門 | 双子葉植物綱 | バラ亜綱 | バラ目 | バラ科 | サクラ属



ミネザクラ(タカネザクラ)の変種
花の柄に毛がある (ミネザクラは毛がない)

「きたのみどり」No.15 (北海道立林業試験場緑化樹センター) から引用:
チシマザクラとミネザクラはどこが違う?
チシマザクラ(Prunus nipponica var. kurilensis)は,分類上はミネザクラ(タカネザクラ)の変種になり、一般には花柄や葉柄に毛がないものをミネザクラ、毛があるものをチシマザクラとしています。しかし本当に見分けがつくのでしょうか?
そこで、根室市内のチシマザクラ(と呼ばれている木)のタネから養成した161本の苗木について、花柄や葉柄に毛があるかどうか、毛がある場合はその多さを調べてみました。
その結果、花柄の毛も葉柄の毛も多いものからないものまで、連続的にみられ、なかには葉柄に毛が多く花柄に毛がないものが8個体見られましたが、花柄に毛は多いが葉柄には毛が少ないものや毛のないものは見られませんでした。花柄と葉柄ともに毛があるものは全体の74.5%、花柄に毛があって葉柄にないものは3.1%、逆に花柄に毛がなく葉柄にあるものは11.8%、両方とも毛がないものは10.6%でした。
花柄や葉柄に毛のないものはミネザクラ、多いものはチシマザクラといえますが、このような結果からは両者の間に明確なラインを引くことは難しいといえます。
そのため、緑化樹として扱う場合は一般に親しまれている「チシマザクラ」に統一しても構わないと考えています。




樹形:株立ち



2010-06-20