浅井達弘 :「樹木だより・ハウチワカエデ」. 光珠内季報, 1997) より:
- 雄花と雌花がある:
雄花 : 長い花糸をもつ雄しべが8本あり,雌しべがない
雌花 : 短い花糸をもつ雄しべが8本と,雌しべがある
(「雌花」の所以は,雄しべが葯が裂開しないまましおれる──雄の役割をなさない──ため)
- 雌雄異熟であり,最初に咲く花の雌雄が個体ごとに決っており,そしてつぎの3タイプ:
@ 雄花先熟型 雄花 → 雌花( →雄花)
A 雄株型 雄花 → 雄花
B 雌花先熟型 雌花 → 雄花
- 雄花先熟型と雌花先熟型はほぼ1:1の割合で存在し,開花型は個体のサイズとは無関係
- 花序の中心から咲き始め,順々に側方の花が咲いていく。
最初の花が咲いてから最後のつぼみが開くまでの期間(花期)は3週間〜4週間
- 開花前のつぼみの時点から少しずつ小花柄を伸ばし,
すでに咲き終った花(小花柄はほとんど伸びない)よりも外側にでた時点で花を咲かす
- ハウチワカエデと同じような開花型をもつ北海道自生種には,エゾイタヤ,ベニイタヤ,ヤマモミジ
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