Up ケヤマハンノキとコバノヤマハンノキの見分け 作成: 2009-07-02
更新: 2013-11-02


    ケヤマハンノキコバノヤマハンノキの見分けは,それぞれに「個の多様性」があることで,困難。 ──「コバ(小葉)ノヤマハンノキ」とはいっても,葉の大きさがケヤマハンノキの葉くらいになる個体もある。

    以下は,[千葉茂,カバ・ハンノキ属の育種に関する研究(1) : ケヤマハンノキ, コバノヤマハンノキの形態的特徴と染色体数の差異について, 日本林學會誌, 1962] で述べられている形状比較を,表にしたもの (画像を追加):

    (画像は,左がケヤマハンノキ,右がコバノヤマハンノキ)
    形状
    大きさ ケヤマハンノキが,コバノヤマハンノキより大きい
    大きさの変異の巾 ケヤマハンノキは,コバノヤマハンノキに較べて,大きさの変異の巾が著しく大きい
    第2次側脈の間隔 コバノヤマハンノキは,ケヤマハンノキの半分の長さ
    気孔 大きさ ケヤマハンノキは,コバノヤマハンノキより50%大きい
    分布 単位面積当りの気孔の分布数は,コバノヤマハンノキの10に対しケヤマハンノキ4(細胞の大きさが理由)
    冬芽 つき方 ケヤマハンノキは冬芽が幹から離れて外側に向かっているが,コバノヤマハンノキは幹に接している
    長さ ほとんど差がない
    雄花 ケヤマハンノキは,コバノヤマハンノキより平均して1.2 倍長い