Up 定員割れの大学院は,潰しに遭う 作成: 2009-02-07
更新: 2009-02-07


    3次募集は,「定員割れの大学院は潰しに遭う」のことばで,単純・素朴に納得される。

    問題:この考え方の誤りは,何か?
    答え:大学を私物化している。

    公立の機関に棲む人間は,存外,自組織の私物化について鈍感である。
    自組織を整理されないための実績粉飾が,当然のように行われる。

    大学院の定員割れが起こるとき,それは「大学院のこれまでの形態は保てない」を示している。
    保てないものを無理に保とうとするのは,粉飾であり,私物化である。
    ところが,「粉飾・私物化」が思考停止される。 そしてこの思考停止が,自分で意識されない。

    思考停止・無意識の相が,「単純・素朴」である。
    粉飾・私物化」の思考停止・無意識が,単純・素朴に「定員割れを理由に大学院がつぶされることのないよう,3次募集の実施を!」を言わせている。


    大学院3次募集は「保てないものを無理に保とうとする」であるが,ここで難儀なのが,いまの「法人化」の国立大学には「改革」のアタマしかないということである。
    すなわち,今日「改革」は,「保てないものを無理に保とうとする」とイコールである。 ひとつの「無理に保とうとする」を退けることは,別の「無理に保とうとする」を持ち上げることにしかならない。
    実際「大学院をつぶされる」を言っているのも,「改革」を自任する者たちなのである。(「改革」派は,危機感を強調する者たちである。)