Up 大学が<破格>常習組織に (モラル・ハザード) 作成: 2009-02-08
更新: 2009-02-08


    <破格>は,一度手をつければ,常習癖になる。

    大学院に定員割れが起こるとき,それは時代の大きな流れ (複雑系) の中にある。 3次募集は,これを解決するものにならないのはもちろん,絆創膏ほどの処方にもならない。

    3次募集に手を染めた者が,これがうまくいかないのを見てつぎにやることは,新たな<破格>の案出である。
    これには,つぎのようなものがあり得る,あるいは実際にある:

    • 「入学試験成績優秀者」を定めて,授業料の免除や減額を措置する。
        「成績優秀者」作為の学内モラル・ハザードへ。

    • 授業料減額
        同種大学院の格安横並び,あるいは格安競争のチキンレース模様へ。

    • 事実上の,無試験入学
    • 受験料免除
        受験生を誘い込み,そのまま入学へ (入試の有名無実化とペア)。

        この2つは,「だれでも入れる大学院は,社会が修了者を評価しない」という意味で,大学院の自殺行為になる。

    • 大学院の名称をキャッチーなものに変更
        早晩,この名称を恥じることになる。
        (教員養成系の大学院なら,「教育学研究科」の名称を保つのがよい。)

    • 定員割れが目立たない形にコース再編,
        早晩,軽率であったと後悔することになる。
        (教員養成系の大学院なら,教科ごとに専修を立てる形を保つのがよい。)