Up 大事を壊さない・絶やさない 作成: 2009-02-06
更新: 2009-02-13


    大学院の定員割れが本質的・構造的なものであれば,それは底を打つまで進む。そしてつぎに,学生数を回復するステージになる。

    ひとは,「不況に対しては,これから脱けることが当然」「定員割れに対しては,これから脱けることが当然」という考え方をする。
    歴史的にいつの時からこのような考え方が一般的になったのかはわからないが,この考え方は騙されているのである。 だれが騙しているというのではなく,互いに騙し合っている。

    正しい見識は,つぎのものである:
      災難に逢ふ時節には災難に逢ふがよく候。
      死ぬる時節には死ぬがよく候。
      是はこれ災難をのがるる妙法にて候。
                  (良寛)

    このテクストは,つぎのように読む:
      「災難は,災難ではない。」
    ひとが「災難」と呼んでいるものは,実際には,事物のライフ・サイクルにおける合理的な──したがって,必要な──プロセスである。 必要なプロセスならば,それは「災難」ではない。 必要なプロセスとして,きちんと受けとめねばならない。

    しかしひとは愚かなので,「災難」のときはバタバタしなければならないものだと思って,自分の根拠になっている大事を壊し始める。 高揚して破壊する。(これを「パニック行動」という。) 「災難」はやがて過ぎるが,そのときには自分の根拠がなくなっている──自分で壊してしまったからだ。

    こういうわけで,「災難」の時節には,<大事を壊さない・絶やさない >を努めて行うことが重要になる。


    大学院定員割れの状況では,「バタバタしなければならない」と思う手合いが,いろいろバタバタをやり出す。
    長く続くわけのない (冷静に戻ったときに恥じ入るような) 新しがりの名称に変えたり,定員割れを糊塗するような再編をやり出したりする。
    そしてこの度は,3次募集に手を出した。

    「3次募集」の含意は,3次募集一つではない。大学の破壊もこの中に入ってくる。(「3次募集」(<破格>) は大学破壊)
    そこで,つぎの結論になる:
    「<大事を壊さない・絶やさない>を努めて行う」の一つとして,
    「3次募集」を退けるということを,やらねばならない。