Up 「改善指導」の危険な含意 : 大学売り 作成: 2009-02-22
更新: 2009-02-22


    何とかしろ」のトップダウンと,何ともならない現実が,ここにある。
    この力学場は,何を発生させるか?
    <邪道>を発生させる。

    努力している姿勢を見せることで済ませられる場合は,「何度も募集する」が方策の一つになる。 これは<破格>タイプの邪道である。
    <破格>は,大学のモラル (組織の根本) を荒廃させる。

    なにがなんでも定員を埋めなくてはならない」のプレッシャーをもたされるようになると,<大学売り>に進む。 すなわち,「受験生を融通してくれそうなところとの結託」として,<大学売り>をやる。
    <大学売り>としてよくある形は,大学のポストの提供である。

    受験生獲得と大学のポスト提供の交換は,計算の合うことではない。
    しかし,「なにがなんでも定員を埋めなくてはならない」の立場とポスト提供を作為できる立場の両方を兼ねる者は,これをやってしまう精神状態に陥ってしまう。

      他山の石:
      • 官僚の天下り:自分のポストと利益供与 (税金私物化) の交換
      • 議員の汚職 :自分の票と利益供与 (税金私物化) の交換


    「法人化」の国立大学では,「○○との連携」のことばがやらた使われるようになった。
    「○○との連携」のことばに,美しい響きを聴くのは間違いである。
    多くは,<大学売り>である。
    しかし,大学の中ではこのことが理解されていない。
    よく言えば無邪気,悪く言えば愚昧が,大学を動かしている。