Up 概要──「国立大学法人化」の<力学場・運動> 作成: 2007-12-24
更新: 2007-12-24


    本論考は,国立大学の「法人化」に現れる出来事の<構造的な捉え>を方法にしていく。 その方法として,「法人化」の出来事を「力学場が起こす運動」のように見ていく。

    この力学場を構成する要素には,組織外的な要素として「改革」の状況があり,組織内的な要素として組織風土がある。

    もともとデモクラシーが未熟で前衛主義・中央指導の思想が強い組織風土では,「法人化」の要目の「学長の強いリーダシップ」が入ってくると,たちまちに王の独善と「裸の王様」の構造ができあがる。
    このとき,「改革」はトップダウンで進められ,ストップのかからないものになる。
    組織は自ら窮地を招き,そして窮地の悪循環に嵌る。
    この悪循環で悪あがきするほどに,組織はインテリジェンスを退行させていく。