Up インテリジェンスの退行 作成: 2007-12-25
更新: 2007-12-25


    「裸の王様」の国は,インテリジェンスの退行が起こる。
    すなわち,つぎのようになる:

    1. 国民は,「個人ならば<偽>とするものが,国では<真>となる」を,「国は<偽>で回るのみ」という形で受け入れる (観念する)。
    2. 「国は<偽>で回るのみ」の諦観は,「思考しても無駄」に進む。
    3. 思考しても無駄」は,思考の不活性化に進む。
    4. 思考の不活性化は,国のインテリジェンスの退行に進む。


    「裸の王様」の国のインテリジェンス低劣化を科学の主題にしたのが,自由主義/デモクラシーである。
    王独裁・全体主義に対置される自由主義/デモクラシーの意味は,「思考の活性を保ち,組織のインテリジェンスを高める方法」である。

    自由主義/デモクラシーは,世界を複雑系として見る。
    世界は少数エリートにより理解され,その少数エリートが大衆を指導する」を信じない。
    世界理解は多様な個に分散される,という見方をする。
    そこで,「個の多様性の解発 (release)・活性化」が,自由主義/デモクラシーの方法論の根幹になる。


    以上の省察により,「組織のインテリジェンス」考察の本論考の枠組みは,つぎのようになる:

    1. 王独裁の構造,「裸の王様」(前衛主義・中央指導)
    2. 王の<真>の出処,内容 (「改革」)
    3. 王の<真>を実現する事業の法則 (窮地の悪循環)
    4. 王独裁の国のインテリジェンスの法則 (インテリジェンスの退行)
    5. デモクラシー (ソルーション)