Up 「学長の強力なリーダシップ」 作成: 2015-03-22
更新: 2015-03-22

    「法人化」は，「企業化」がこれの意味である。
    そしてここでの「企業」の意味は，「独自収益・独立採算」である。
    これが成ることは，大学のこれまでのやり方をすっかり変わることである。

    大学のこれまでのやり方がすっかり変わることを行おうとするとき，いちばん抵抗してくるのは教員である。
    こうして，「法人化」を定めることには，教員を完全に押さえつける制度を措くことが含まれている。
    その制度が，「学長の強力なリーダシップ」である。

    「学長の強力なリーダシップ」は，「教員を完全に押さえつける」を体裁よくいったものである。
    実際，大方の教員は，このことばを漠然と受け流してしまう。
    その間「法人化」の布石が着々と打たれ，「法人化」をいよいよ軌道に乗せる段となり，教授会を完全に無力化する大学規程が教員に示される。

    「民主主義」イデオロギーの教員は，教授会無力化の方針が突然起こったかの如く，「民主主義」を立てて反発する。 （この反発は，「意向投票」の結果覆しに対する反発，「意向投票」の廃止に対する反発と同じ。）
    しかし，「学長の強力なリーダシップ」は，最初から「教授会無力化」がこれの意味である。
    「教授会無力化」は，学長の個人的方針ではなく，法になっているものである。
    国立大学法人の学長職に就いているということは，「教授会無力化」を遂行するということなのである。