Up 大学院不況対策に「海外市場」を答える 作成: 2010-10-19
更新: 2010-10-19


    国立大学の大学院は、いまどこもかしこも、深刻な定員割れの状況にある。 文科省は、この事態の改善を大学に指導する立場にあるので、大学経営者に「対策として何をやっているのか?」と詰問していく。

    大学院の定員割れは、日本社会の構造的な問題なので、即席の答えなどない。 しかし大学経営者は、自分を<即席の答えを作為しなければならない者>にしているので、即席の答えの作為を喫緊の課題にする。

    「法人化」の国立大学は、「企業のやり方に倣う」を実践してきた。 「こんなとき企業経営者なら、どんなことを考え、どんなことを言い、どんなことをやるか?」というふうに、企業経営にヒントを求めてきた。
    定員割れ大学院対策の即席の答えのヒントも、内需減少時代の日本の企業経営者の言に求められることになる。

    内需減少不況に対する企業経営者の言は、「中国市場に活路を求める」である。 そして、この言は日本の中で広く受け入れられている。
    大学経営者は、「海外に学生市場を求める」を答える。 そして、胸を張るポーズとして、つぎのように言う:「実際わが大学は、「英語で授業」の制度化を進めているところである。

    ひとは、他人にいい顔をしようとして不正直をやり、そのことによって自らを窮地に追い込み、自らを損ないそして壊す、ということをやってしまう。
    くだんの国立大学は、こうなろうとしている。