Up 監視制度は,本末転倒 作成: 2009-04-14
更新: 2009-04-14


    一般に,犯罪対策は「犯罪撲滅」の形を求めない。
    「犯罪撲滅」は,いろいろな面で,本末転倒になるからだ。
    翻って,本末転倒にならないために,犯罪は一定割合で甘受される格好になる。
    すなわち,犯罪者は「確率的に必ず現れる」とされる。

    カンニング対策も,同様である。
    「カンニング撲滅」の形は,本末転倒になる。
    例えば,盗み見している者の検挙に及ぼうとして,その者を隠しカメラで監視,証拠ビデオを撮るみたいなことをやった場合,大学における試験の意味が逆に問われることになる。
    複数監視体勢をとるといったことも,本質的にはこれと大差ない。やはり,大学における試験の意味が問われてくる。


    結論:カンニングの問題は,つぎの形で受けとめることが見識である:

    • カンニングをさせないための学生への直接的アクションは,カンニングが不正行為であることを説くことであり,且つこれに限られる。
    • カンニングが不正行為であることをいかに説いても,カンニングする者は確率的に必ず存在する。