Up 王の権力を民衆に認めさせる──強権の方法論 作成: 2011-06-15
更新: 2011-06-15


    選挙結果を覆し学長職居座りをやる者は,大学の中では軽蔑・反感・憤りの対象になる。 彼らはこれを承知の上で選挙結果の覆しをやる。 「タダモノになるよりはまし」の思いがあるからである。
    一方,選挙結果の覆しには,彼らの思いとは別に,その行為自体の論理的含意がある。 すなわち,選挙結果の覆しをやることは,自分たちが超越的存在であることを宣言することになる。

    こうして彼らは,つぎのように振る舞うことを強いられる者になる:
       自分たちが超越的存在であることを,教職員に認めさせる。
    この形を以て,彼らの軽蔑・反感・憤りを抑え込む。

    これはできることなのか?
    比較的容易にできるのである。
    これを実現する方法は,《トップダウンを密に発し,民衆をこれにことごとく従わせる》である。

    《つまらないことをトップダウンし,これを履行させる》を淡々とやればよい。
    民衆は,つまらないことをつまらないと思いつつこれをやってしまうことになる自分を見て,勝手に卑屈になってくれる。

    トップダウンにことごとく従う民衆は,自ら卑屈になっていく。
    これが,「強権」の方法論である。
    「強権」の要点は,民衆を卑屈にすることである。
    しかも,次節で論ずるように,民衆は自分たちの中で<取締り>を勝手にやってくれるようになる。

    特に,「強権」は,強面 (こわもて) である必要はない。
    実際,強面は愚策である。