Up 白黒をつけることは,難しいのではなく,無理 作成: 2012-11-19
更新: 2012-11-19


    問題を「人権」の問題にして,法で争う。
    この争いに対し,白黒をつけることは難しい。
    否,白黒をつけることは,無理なことである。
    難しいのではなく,無理なのである。

    実際,「法/規範」の意義は,白黒の立たないところに白黒をつけることである。
    「法で決着をつける」は,構造的に,「ジャンケンで決着をつける」「相撲で決着をつける」と変わらない。

    法のこの意義を,きちんと理解しなければならない。
    人の生活では,白黒の立たないところに白黒をつけることが,しばしば必要になる。
    人は,白黒を無理矢理つける装置をいろいろつくってきた。
    法は,そのようなものの一つである。

    良識で解決することが望ましく,そしてそれができるところでは,法による決着を求めることは,やってならないことである。
    法による決着を至上に思う者は,モンスターである。