Up 反業績評価は,業績評価への積極加担になる 作成: 2010-01-21
更新: 2010-01-21


    むかしプロ野球の巨人が強かった頃,圧倒的多数が巨人ファンであり,そしてこれに対し,「アンチ巨人」というのがあった。 「アンチ巨人」は,巨人ファンよりも巨人にこだわることになるので,「アンチ巨人は,いちばんの巨人ファン」と言われてしまった。

    トップダウンの「教員の業績評価」に対しては,教員の側からアンチが起こる。
    そして,「アンチ業績評価は,いちばんの業績評価ファン」が現象する。


    北海道教育大学は,「教員の業績評価」導入作業の仕上げ段階に入っている。 すなわち,このたび最終的な「パブリックコメントの募集─回答」にまで到達した。後は,業績評価制度を実施するだけとなる。

    ここに,「パブリックコメント募集」に返された教員の意見とこれに対する作業班の回答が,資料として配布されている。 本論考の趣旨は「教員の業績評価」を組織研究の立場から論考するというものであるが,この組織研究の視点から見て,たいへん興味深い内容になっている。

    意見は,おおよそつぎの3タイプに分類される:
    1. 制度の改善点の提案
    2. 制度の欠陥の指摘
    3. 制度の矛盾の指摘
    しかしこのとき,欠陥の指摘は,「欠陥を補綴することが制度の改善になる」と読みかえられるので,改善点の提案になる。 矛盾の指摘も,「矛盾の止揚が制度の改善になる」と読みかえられるので,改善点の提案になる。 というわけで,どのタイプも,《業績評価を受け入れ,そしてこれの改善作業に積極加担する》ものになる。


    「業績評価」への異論は,アンチ業績評価でやると,業績評価への積極加担の格好になってしまう。 「業績評価」の構造に取り込まれてしまうわけである。

    一般に,相手から示された土俵にのぼれば,同志になる。