Up 強権発動 作成: 2008-05-23
更新: 2008-05-23


    言論の削除は,つぎのロジックを使えればいちばん簡単である:

      大学執行部が「大学のためにならない」と判断したものが,
      大学のためにならないものである。

    国立大学が普通の状態なら,このロジックを通すのは無理である。 ──なんといっても,教員は「学者」である。 しかも,このロジックが通るということは
      判断能力において格別な教職員が執行部に就いているので,
       一般教職員は彼らの判断に従うこと。
    が通るということであるが,この主張にはやはり無理がある。


    しかし,「正規」のやり方で言論削除にまで至るのは,時間と手間の上から,現実的なものにならない。 よって,実際に削除をやるとなったときは,このロジックでやることになる。
    すなわち,強権発動である:

      大学執行部が自分の手で削除するときは,
        「この言論は大学のためにならないので,削除した。」
      所有者に削除させるときは,
        「この言論は大学のためにならないので,削除せよ。」


    問題は,この強権が通るかかどうかであるが,いまの国立大学はだいぶトップダウンに慣らされてきているので,前者は通るかも知れない。
    後者は,所有者がどう出るかに依存する。