Up 「学長の強力なリーダシップ」として起こったもの 作成: 2009-06-18
更新: 2009-06-18


    行政が国立大学の「法人化」を定めたとき,「学長の強力なリーダシップ」をこの制度の中心に据えた。 ──つぎが,これの考え方である:
      「法人化」は,強力なリーダシップで進められなければ,実現しない。
    なぜなら,教職員は保守的であり,このプログラムに抵抗するからである。
    強力なリーダシップの権限が与えられる者は,学長である。

    国立大学の体制を「法人化」実行体制に変えることは,国立大学の体制を変更することである。 ──実際,このことで,国立大学は中央指導体制に変わる。

    「改革」の時代のつぎには,「改革」見直しの時代がくる。 そして,「法人化」の時代性が理解されるようになる。 そしてこのとき,「学長の強力なリーダシップ」が,<目先のために根本を変える>であったことがわかる。
    しかしこのときは,既にあとの祭りになっている。 中央指導体制は,いったん築かれると,頑として動かない。

    国立大学が中央指導体制になるというのは,歴史的に,画期的なことである。 「法人化」以前の国立大学は,中央指導体制ではなかった。 国立大学人は,「学長の強力なリーダシップ」導入のこの意味を,しかと理解しなければならない。