Up いいことをやっているつもり 作成: 2007-08-07
更新: 2007-08-07


    歴史やニュースは,「組織が己の破壊に進む」例をいくらでも見せてくれる。
    傍目から見ると,あるいは終わったところから振り返って見ると,「なんと愚かな!」になることを,当事者はいっしょうけんめいに行う。

    人は,だいたいが,事例から学ぶことをしない。
    そして,自分が当事者でいるときは,「事例から学ぶ」をするような正気がそもそも失われている。

    己の破壊に進む組織では,「いいことをしているつもり」が支配している。
    執行部が,いいことをしているつもりで,自組織破壊の道をリードする。
    組織員は,執行部の「いいことをしているつもり」に対し自組織破壊の道を感じることはあっても,それを明確にできない。そして,「非国民」になるのを恐れて,執行部に従う。 ──「お国のため」「非国民」を装置とする組織のできあがり。
    こうして,組織一丸となって,破壊の道を邁進する。

    人は,こんな計算に合わないこと (理不尽) を,簡単にやってしまう。
    そして,「国の戦争」が例になるように,天井知らずでやってしまう。