Up 各種会議:共犯関係をつくる装置 作成: 2007-09-01
更新: 2007-09-01


    「トップダウンの実現」の含意の一つに,つぎのものがある:

      「これまでの各種会議が,<トップダウンに屈服>の共犯関係の心理を個にもたせる装置に変わる」


    トップダウン体制では,会議は,トップの「報告」という指示を受け,それを承認する場になる。
    「報告された」は「承認された」になる。
    会議の出席者は,「承認した者」──心理としては「トップダウンに屈服した者」──になる。
    論理としておかしいのだが,このおかしさを論ずる能力が,組織の中にない


    こうして,会議に出席した者は,「トップダウンに屈服した者」の後ろめたさ (根拠のない「後ろめたさ」) を抱える者になる。
    そして,執行側は,この後ろめたさを利用する。
    実際,トップダウン体制のもとで強制執行装置 (「権力の手先」) に変質した各種委員会は,これを常套にする。

        あなたは前に認めているんですよ
        いまさら従わないなんてこと,言えないでしょ


    なぜ,組織全体が,手もなく,こんなトリックにひっかかってしまうようになったのか?
    「各種会議の変質」(そして「各種委員会の変質」) をしっかり主題化することをサボったからだ。
    従来の延長でなんとなく各種会議 (そして委員会) に参加し,その結果,自縄自縛をやる羽目になってしまった。