Up 「論じる」の抑制 作成: 2014-04-10
更新: 2014-04-10


    組織は,「だれかには都合がよいかも知れないが,他の多くの者には都合が悪い」ものが,定まってしまうところである。

    権威を背負って出てきたものに対しては,ひとは「自分には都合が悪い」を言えない。
    言えないのは,組織は「論じる」をさせない場だからである。
    実際,「論じる」は,時間とスペースを要する作業である。
    集団はこれを抑制するものになり,個人は自身にこれを抑制することを習い性にしていく。
    (注意:会議の「議論」は, 「論じる」ではない。)

    「だれかには都合がよいかも知れないが,他の多くの者には都合が悪い」ものが決まってしまうのは,これを進めることが智でこれに抵抗することが愚だからではない。
    権威を背負って出てきたものに対しては,ひとは「自分には都合が悪い」を言えない。よって,決まるのである。